2009年06月10日

f植物園の巣穴

f植物園の巣穴梨木香歩

f植物園で働く「私」が歯の痛みを訴えるところから
半ば唐突に物語が始まる。そして、ずぶりずぶりと
異界へ迷い込んで行く。
いったいどこへ連れて行かれるのか、予測がつかないまま
ただひたすら「私」について歩くように読み進める。

さながら私の「一般常識」や「科学的思考」を嘲笑うかのように、次から次へと奇天烈な展開になっている。しかしまあ、それも慣れたには慣れた。


ようやくこの異界になじんだ頃には、早くもクライマックス。
思いもよらない終幕に言葉を失った。
面白かったかどうかと聞かれると、ちょっと言葉に詰まる。
人に薦められるかと言えば、それも微妙。
比類のない酩酊感とカタルシスが味わえることは保証する。
梨木さん、すごいところへ行ってしまった。

図書館/09.06.10
posted by schneebly at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シュトヘル 1

シュトヘル

『皇国の守護者』の伊藤悠、最新刊。
13世紀の西夏を舞台にした戦いの物語が幕を開ける。
「悪霊=シュトヘル」と恐れられた西夏の女戦士と
西夏文字に魅せられた敵方・蒙古の王子ユルールの出会い。
冒頭から凄まじい戦闘シーンの連続に圧倒された。

文字は、人を憶えておくために生まれた。
遠くにあっても、時を越えても、
人と人とが交わした心を伝え続ける…
だから、心底美しい。

購入/09.06.10

posted by schneebly at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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